起立性調節障害（OD）は主に小学生～高校生にかけて発症し現在起立性調節障害（OD）で悩む子供は１００万人にものぼると言われています。 特徴的な症状としては朝起きられないが夜には元気になるため学校を休みがちになって結果的に不登校になってしまう場合も多くあります。 一日中体調が悪いわけではないので「気持ちの問題」と捉えられる時代もありましたが、現在はガイドラインも策定され低血糖や低血圧からくる体の問題であることが分かっています。 このサイトでは起立性調節障害（OD）の原因やメカニズム・正しい対処法などを解説していきますのでお困りの方のお役に立てれば幸いです。

　　　　　　　 起立性調節障害はOD（Orthostatic Dysregulation）とも言われ、直訳すると「真っ直ぐ立つ調節が出来ない障害」という事になります。 原因は不明ですが、立ち上がる（起立する）事で血液循環に不全が起こる事で発症するとされていて、以下のような症状が認められます。 ・朝起きられない ・午前中の体調不良 ・立ちくらみ ・全身倦怠感 ・立っていると気分が悪くなる ・頭痛 ・動悸 ・夜目がさえて寝付けない これらが単体で症状を出すこともあれば複数出る事もあります。

　　　　　　　 起立性調節障害のそもそもの原因は、「自律神経の異常」です。 自律神経には主に活動時に優位になる「交感神経」とリラックス時に優位になる「副交感神経」があり、常にこれらがバランスを取りながら働いてくれています。 例えるなら昼と夜の関係のように、昼間は太陽が優位に働いて夜は月が優位に働くようなもので1年の中では日の出や日の入りの時間も異なるように常に一定、という訳ではありません。 自律神経の働きの代表に「血圧のコントロール」が挙げられます。 通常就寝時には副交感神経が優位に働いて血圧を下げてくれ、起床時には交感神経の働きで血圧を上げてくれるのが正常です。 しかしその働きが悪く起きようとしても頭に十分な血液が行き届かず起きられない、吐き気や頭痛がするなどの症状を引き起こします。 自律神経のバランスが乱れて朝は起きられない、慣れてくる午前中は不調が続く、夜は交感神経優位になり寝付けない、自然と夜型のサイクルになり学校にも行けなくなる、というループをたどるのが起立性調節障害の特徴的な症状です。 自律神経のバランスが乱れる事が原因、と書きましたがではその原因は何でしょうか？ 起立性調節障害を起こす子供もいればそうではない事もがいる違いは何でしょうか？ 考えられることは、これまでの外傷の経験や日ごろの姿勢の歪みによる慢性的な神経の循環不全、食生活の乱れによる内臓のバランス変位などが挙げられます。

ここまで述べたように、起立性調節障害の原因は自律神経の不調でした。 この不調の原因には背骨の歪みや内臓のバランスの問題が挙げられます。 起立性調節障害は思春期に多い疾患であることから、一人で立ち向かうのではなく専門家のサポートプラス親御さんのサポートが必要不可欠となります。 しかしサポートにも専門的な知識は必要です。 姿勢だけ、食事だけ、心のケアだけ、という「点」のケアを一貫した「線」のケアにする事でお子さんの症状が変化する可能性を秘めていると言えます。